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合計8方向スライドで実現!複雑形状に対応した射出成形金型
自動車関連

合計8方向スライドで実現!複雑形状に対応した射出成形金型

  • 素材

    PP

  • 製品サイズ

    130x140x150

  • 金型材質

    NAK80チッカ

  • ゲート方式

    ピンゲート5点

  • 取り数

    1ケ取

  • 金型サイズ

    500x600x575

  • 成形機

    220t

自動車燃料系部品はエンジンや燃料供給において重要な役割を担い、耐久性や精密性が求められる部品です。今回の製品は先端部分にタケノコ形状と横穴があり、固定のためのC型アームが付いた特殊な構造が特徴です。この形状は製造プロセスの複雑化を招く要因となりますが、これを高精度に実現することが求められました。

金型設計のポイント

製品形状の複雑さに対応しつつ、5点のピンゲートが必要だったため、取り数は1ケ取となりました。

本金型では計8方向のスライドを駆使して複雑形状を成形しています。最初に固定側スライド3方向を開きタケノコ形状と横穴を抜き、次にPLが開いて可動側スライド2方向を操作して胴体側面を開きます。その後、別の可動側スライド3方向を用いて抜き取り、最後にEPを使用して製品を取り出しました。この工程全体は成形機の開閉操作だけで完結しており、ランニングコスト削減に貢献しています。

課題と解決策

課題となったのは、複雑な開き制御をいかにシンプルにするかでした。これに対し、モーターやシリンダーなどの外部装置を使用せずに対応しました。この工夫により、成形サイクルの短縮にもつながりコスト低減に貢献できました。

今後の展望

今回の金型は、複雑な製品形状に対応するために計8方向のスライドなど工夫を凝らした開き制御等により、外部制御装置を使用せず、低ランニングコストでの量産を実現しました。こうした設計は、自動車関連部品をはじめ、幅広い分野で活用が期待できます。

 

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